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視覚遮断と聴覚遮断をしたまま媚薬ガスで性開発
セシルの監視の元、ファナの性開発と調教は順調に進んでいた。
――少なくとも、セシルの目にはそう見えていた。
「ふぅっ……あ、ん……はぁ……あっ」
触手オムツや触手ブラによる調教を受け続けたファナは、刺激を与えられていない時にも、自ら下腹部を抑えながら、甘い吐息を漏らすようになっていた。
「はっ、あぁ……気持ちいいっ……!」
性的な興奮に応じて、女体からイヤらしい汗が溢れだし、彼女の肌をぬらぬらと輝かせる。
(ううっ……なんだか僕まで、ムラムラしてきちゃいました……!)
喜びと悩みでジレンマを感じるセシル。
この仕事についてから、確実に自慰の回数が増えてしまっていた。
だが、そうと自覚していながらも、やめられない魅力がファナに存在している……。
「……ひぃっ……んっ、んんっ……くぅうっ……!」
彼女の割れ目から、甘い蜜が大量にこぼれ、ベットシーツを卑しく汚している。
どうやら、執拗な触手オムツによる調教のせいで、子宮口の性感帯が覚醒してしまったようだ。
「ひゃっ……んっ、だ、ダメぇっ……」
それが原因で、彼女の下腹部は、半永続的に淡い快感で痺れ続けるのだという。
こうなってしまったからには、もう二度と逃げだすことはできないのだと、長老は語っていた。
(……ここまで性開発が順調に進んでるけど、長老はなんだか不服そうですね)
理想的な状態に思えるのだが、釈然としない長老の様子を見て、セシルは不安を感じるのであった。
——
「長老……何か気掛かりな点が、あるのですか?」
ある日の調教において、意を決して、セシルは長老へと問いかける。
長老は、セシルを一瞥し、再びファナへと視線を戻しながら答えた。
「ふむ……この女、ここまで快楽漬けにされているにもかかわらず、まだ1度も自慰行為をしていない」
「──えっ?」
自慰行為と聞いて、自分のことを言われているような気がしたセシル。
……心臓が強く跳ね上がるを感じたが、すぐに別のことだと認知して、落ち着いてから、ファナと自慰行為の関連性について考えてみた。
しかし、長老の真意は分からない。
「いいか、セシル」
その様子に気付いた長老は、説明するように語り掛ける。
「ファナにはすでに、常人では耐えきれないような性開発を行っている。絶え間なく自慰行為をしていなければ気が済まないくらい、体が火照っているはずなのだ」
「なんと……そんなにも発情を……」
「うむ。……現に、今も子宮を抑えて喘いでいるくらいだ。これは下半身に大量の性感が溜まっている証拠……にもかかわらず、自らそれを解消しようとはしない。……セシル、これはお前の想像以上に由々しき問題なのだ」
「なるほど。なんとなく分かったような……」
踵を返し、扉へと向かいながら去り際に一言、呟く長老。
「まあ、今はそれで良い。だがこの女は――快楽に屈したというわけではない。触手での快感はあくまで我々が与えてるものにすぎないからな。……真の意味で、心が快楽を受け入れているのならば、我々の前でも自慰行為を始めるはず……」
そして、ぶつぶつと何やらを呟きながら、地下牢から出て行った。
「これでは不完全……と言うわけですか」
長老の言葉に触発されて、セシルも現状を打破する手段を考えてみるが、芳しい結果は得られなかった。
「ひゃっ、んぁっ……あっ、ら、らめっ、無理、っ、お股が、あ、あ、あっ……! イクッ、イッちゃうぅぅぅッ!」
そんなセシルを横目に、ファナは腹部をがくがくと震わせて、絶頂を迎えたのだった。
——
翌日。
セシルがいつも通りの時間に地下牢を訪れると、そこにはすでに長老の姿があった。
「ちょ、長老? 何をしてるんですか」
長老の背中越しにベッドを覗き込むと、普段以上に仰々しい触手が、反応のないファナの体にまとわりつこうとしていた。
「そのまま、見ていなさい」
彼がそれだけ言うと、威勢よく触手がファナの体に吸い付き始める。
裸にされたファナの体は、触手によって目と耳を遮断され、四肢をベッドの四隅に拘束された。
自らの淫らな女体を見せつけるように、彼女はX字の状態で固定されている。
また、顔にはマスクにも似た触手が取りつけられており、彼女の顔は何一つ露出していない状態だった。
(えーっと……)
豊満な胸や股間には、いつもどおり、調教と排泄を管理する触手が連結しているのだが……不思議なことに、それらの触手は動こうとしない。
その上に、ファナの体もまた、過度に反応する様子がなかった。
「こふー……っ、こふー……っ」
3本の触手を下半身に挿入されたまま、深い呼吸を続ける全裸のファナ。
呼吸に合わせて上下に揺れる乳房が、セシルの視線を釘付にする。
勃起した乳首が触手にしゃぶられていると思われる様子を見て、思わず、乳房を揉みたいという衝動に駆られてしまう。
しかし、セシルはそんな甘美な誘惑をはね除けて、再度、口を開いた。
「こんなもの、いつのまに……」
深呼吸めいたファナの吐息、それに時折、喘ぎ声が混ざる。
その様子を見て、ふぅ、と溜息を漏らす長老。
……しばらくしてから、セシルの方を向いた。
「少し大がかりな設備だからな。他の衛兵たちに運んで貰った。……そして、このマスクは、気化した薄い媚薬をファナに吸わせるためのものだ。少々時間はかかるが、これなら目的を達成しやすくなるだろう」
「時間がかかるのですか? それなら、原液のまま吸わせて、一気に堕とせばいいのでは?」
「ワシも色々と考えた……が、この娘に対して、瞬間的な快楽はダメだ。……全力で堕とすことは可能だが、それだと高級娼婦ではなく、ただのメスになってしまう。……そうだな。できれば、半分ぐらい堕ちてくれるのがよいのだが……」
「半分、ですか……」
とりあえず、長老に合わせて呟くセシル。
長老は、それに相槌を打った後、困った表情になっているファナの顔を覗き込む。
「薄い濃度の媚薬でも、少しずつ吸わせ続ければ、彼女の体内へと蓄積していく。……ほら、顔が赤くなっているのが分かるか?」
そう言われ、セシルもファナの顔を眺めてみる。
……視覚遮断と聴覚遮断が行われているので、かなりわかりづらいが……確かに、その顔が赤らんでいるように感じられた。
「遅々とした歩みではあるが……その遅さが胆になるわけだ。全身の性感が着実に成長していき、自分の理性が崩れていくのをハッキリと実感できてしまう」
長老の表情が、怪しくゆがむ。
「どんなに抵抗しようとも、拘束された体は動かせず、心は性欲に侵されていく。……何が起きようとも、性的快感が減ることはなく、彼女の中で増幅を続ける……」
そこから、喜悦の笑みに変わっていく……。
「それを実感してしまったとき、次第に心に生じる『諦め』という気持ち。『どう足掻こうと、快楽には逆らえない』という、現状の甘受――」
「――ッッ!!」
途中、2人の目の前で、ファナの腰がガクガクと震えた。
「ふん、ようやく1回目の媚薬絶頂か。……どこまでも抵抗する雌だ」
長老は、吐き捨てるように述べてから、再度、セシルの方を向く。
「これまでのファナは、その強固な意志で快楽に抗っていたようだが――今回は、それを底で支える無意識を先に快楽漬けにしてやる。……そうすることで、彼女は、自らの性器を弄ぶ淫らな女へと変貌するはずだ」
その話を聞いたセシルの脳裏に、自慰で夢中になるファナが思い起こされる。
(あのファナさんが……自分のおっぱいを揉んだり、オマ〇コを弄ったりする……それって……エッチすぎます!)
自分の股間が熱くなるのを感じたので、それを隠すようにしてから、セシルは問いかける。
「そ、それじゃあ……これから、ファナさん心と体は、どうなってしまうのですか……?」
「今この場で説明してしまうというのも、芸がなかろう? それはこれから、ファナの身体を見ているばわかることだ。……セシル、おぬしはそれを楽しみにしながら彼女の監視を続けてくれれば、それで良い」
「わかりました」
美しい女体にまとわりつく触手を見つめながら、セシルは軽い返事を行う。
(おや……?)
……その後、ファナの立てる吐息が変化した。
少しずつ荒くなっていた吐息が、規則正しい寝息に変わっていたのである。
「……眠ってしまったか。……セシル。おぬしには、彼女の体拭きと、ベッドのシーツの取り替えを行ってもらうおう。後は彼女の変化をじっくりと観察して、その内容をワシへと報告してもらう」
「はいっ!」
……ファナの淫らな変化を1番近くで観察できる。
喜びを感じたセシルは、意気揚々とした態度で、仕事に取りかかった。
——
ファナの媚薬責め調教が始まって、数日が経とうとしていた。
注入される媚薬の量は、微々たるものだが、それが数日――何十時間も続くとなれば、話は別だ。
彼女の様子を毎日観察しているセシルだからわかることだが、彼女の顔は、日が進むに連れて、より赤く火照るようになっていった。
(それに……なんだか前よりも、従順になっているような気がしますね)
他にも、抵抗する様子がなくなっており、快楽で満たされることを受け入れているように見えた。
(なるほど……長老が言っていたのは、このことだったのか……)
しかし、変化らしい変化と言えば、それくらいである。
「ふっ……ん……ああんっ、ふぅっ……」
刺激が少ないせいで、以前のような激しい反応はせず、体をか細く震わせながら、何かに耐えるような声を発するだけ。
セシルからしてみれば、楽しさは減衰しており……むしろ、調教が進んでいないようにすら見える。
そうした事実を長老へと伝えたのだが――。
「あの娘の精神力がこんなにも強いとは思いもしなかったのだ。ワシの予見が甘かったのは認めよう。だが……あの調教を続けていれば、必ず近いうちに、成果が出るはずなんだ。……セシルよ、それまでどうか辛抱してくれ」
長老の言うことは絶対。
セシルは、多少の不安も覚えながら、それでも彼の言葉に追従するしかなかった。
(んっ……?)
長老の言葉を意識していたときに、目の前で変化が、起こった。
突然、ファナが甘い吐息とともに、言葉を漏らし始めたのである。
「ひゃっ、あっ……んんんっ……イヤッ! ふーー、ふーー、だ、ダメっ、絶対、ぜったい……ダメなのにぃっ、んっ、はぁあっ!」
そして何かを拒絶するように、激しく首を横に振り始める。
「ふーー、んふーー、んふーー、んふぅうぅぅ……っ!!」
しかし、拘束と装着固定されている彼女に逃げ道はない。
媚薬ガスを何度も強制的に吸わされる。……彼女の意識は、容赦ない快感を受け続ける。
(な、何があったんでしょう……?)
乱れる髪の毛、そこから散る汗、動きに合わせて揺れる乳房、そのすべてが新鮮に映った。
「ふぁ、こ、これっ、すごいっ……あまくて、ダメっ、ダメなのにっ、私っ、もぉっ、しあわしぇ、……あ、あぁ……ひゃあぁっ……!」
目の前で、ファナがどんどん淫らに乱れていく……。
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