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体内快楽供給チップ 1


―― 体内快楽供給チップ 1 ――

数日前。

博士の研究室にて。

「萌子君。君は[マイクロチップ]、というものを知っているかね?

私は唐突に呼び出され、いまここで、博士から「マイクロチップ」の説明を受けている。


「2010年の頃には、12mmぐらいの大きさで、
主にペット認証に用いられるぐらいだったのだが、
30年後には、さらに小型化し、体内に入れて、
様々なことが出来るように進化したのだ」

技術の進歩はいいものだ。という態度を見せる博士。

私は、その手のものはあまり良く知らない。


「おっと、萌子君にはそういう説明は不用だったかな?」

そういい、博士は引き出しのケースから「マイクロチップ」なるものを取り出す。


「これだ」

箱の中にあるとても小さな何かを、ピンセットでつまみ、私に見せてくれた。

マイクロってもっと小さな単位だったような気がする。
この大きさだと、ミリぐらいだと思うんだけど……、
どうなんだろ?


博士はこのとても小さな器具を元の位置に戻した後、言葉を続ける。

「これはな、機姦名「体内快楽供給チップ」と言う」

「快楽供給チップ、ですか?」

「ああ、これをな、体の性感帯に100カ所以上埋め込むことで、対象をいつでも自由に発情させたり、絶頂させることができる」

・・・。なんかこの人すごいこといってるぞ。


「しかしだな、このチップが行えることは極めて少ない。

実際の能力は、放電、蓄電だけでな。
放電は、微弱な電流をある程度の時間間放出できるが、充電には、中々に時間がかかる。
電磁波の体内に影響を減らすために、
非接触電力伝送もできるだけ使用しないことにしていてな・・・」

ここまでは聞き取れたが、それから、だんだん難しい言葉に変わっていく。

やっぱり博士は博士だ。


「――という原理構造を・・・あ」

私は途中から説明を聞き流している。それがようやく博士に伝わった。


「悪い……またいつもの癖が出てしまったようだ」

博士は途中で気がついたようだ。


「わかりやすくいえば、体内にこのチップを埋め込み、微弱な電流を性感帯の神経に直接流すことで、快楽が得られるというわけだ」

「は、はぁ・・・」

私はそう言いながらも、おまたが少しじゅんと濡らす。

私をここに呼びだしたのは、つまりそのチップ私の体内に埋め込むってことですよね・・・。


「でも、どうやって体内に入れるんです?」

疑問に思うことをそのまま尋ねてみる。

これを使う。……と、今度は一本の少しだけ変わった注射針を博士は机から取り出した。


私はきょとんとする。

なんだ、普通の注射針か。皮膚に埋め込むには、体内をメスで切り開く手術でもするのかと思っていたぞ・・・。

少しだけほっとする。

「体全身に注射針のあとが3日ほど残ってしまうが、しばらく経てば、いつも通りの綺麗な肌に戻れる。それと、一応、術後に試してみて、本人が否定を希望すれば、取り外すことも可能だ

博士は説明を続ける。

「とはいえ、チップを注入するのに、それ専用の機材と、特別な書類の申請、それと本人の同意が必要なのだ。なのでーー」


机の上に置いてある紙の束を私に渡す。

「同意書だ。もし萌子君が望んでくれるのなら、後日、サインを記載して、茜君に渡してくれ」

・・・答えはもう、決まっている。

「はい」


博士や、茜さんは、私に、より良いエッチなライフを提供してくれている。

この体内供給快楽チップを、私の体に入れてもらえば、私の大好きなエッチが、より楽しめるようになるのだろう。より、私は調教されてしまうのであろう。

もう前みたいに改造されることは苦に思っていなかった。よりエッチなことをされてより快楽を味わうことを欲する体になってしまっていた。ということで、帰ったら同意にサインだね。


私の股は、エッチをしているわけでもないのに、嬉しそうに愛液を漏らし続けていた。常に実験用のおむつをはかされているので、それが外に漏れることはないけれど。





当日。

さて、今日は、いよいよ、マイクロチップ注入の日だ。

私の体のあちこちに、たくさんのマイクロチップを埋め込むらしい。その大半は、低周波治療につかわれるものであり、私の場合は、性感帯の近くに配置することで、いつでも性感に刺激を与え続けることができるとのこと。残りの一部は、ホルモンバランスを変えることができるマシンのようだ。

いつでもどこでも、命令が出されたら私の体全身が微弱な電流で調教されて、快楽を得られる・・・と考えると、興奮が止められない。

それとは反面、少し怖いところもあるが、この施設の信頼性は十分に高いし、場合によっては後で除去することも可能らしい。

なので、私はさらなる快楽を求めて、受けることに決めた。



久々に、施設の外にでる。

私と茜さんは病院に移動できる車を待機する。
博士はすでに、向こうの病院に移動しているらしい。


私が手術を受ける病院は、快楽機姦研究所の隣にある、性解病院だ。

読んで字のごとく、エッチなことの問題解決にのみに特化した、エロ病院である。

だが、性的なことで悩みを持つ人は以外と多く、知名度も最高クラスのため、日々患者でいっぱいのようである。エイズ治療とかも最先端らしいしなぁ。

私は、今日そこで、マイクロマシンを大量に体内に注入されることになっている。


移動用の車を待機する。

「もうそろそろくるわよー」

茜さんがそういったその矢先、大きめの黒色の車が私たちを迎えにきた。


「お待たせしました」

黒いスーツを着た長身の男が、車のドアから出てくる。

「どうぞ、お乗りください。萌子様、茜様」

「ぁーーーっ!」

私は小さめで、黒スーツの男性に、そう声をかける。

「あなたは、私を最初にこの施設に案内してくれた人!」

「おお、ご存じでしたか萌子様。覚えていただいて光栄です」

「また会うとは・・・ひょっとして、あなたがみんなの案内と、移動役を担当しているのですか?」

「いえいえ、当施設に長く滞在する方限定ですよ。私は」

「んー、それじゃあ、偶然?」

「そうでもないですよ。萌子様の担当の優先度は、私が最も高いので、萌子様がこの施設を移動する場合は、私が担当になる可能性が高いです」

「だとするとーーー」

「萌子ちゃん、ひとまず中に入りましょ。続きはその後で、ね」

「あ、はいー」

イカンイカン。立ち話は置いといて、性解病院に移動せねば。

改めて、私と茜さんは、車に乗って移動することにした。


—-

車で、病院に移動しながら、黒スーツの男性、賢(まさる)さんと、いろいろ話してみた。

私はもう、この施設に来て、50日をすぎている。
施設の内容とかも、いろいろ知ってきているので、話題に欠けることはなかった。

茜さんも賢さんをご存じのようで、久々にあったかのように話し合っていた。


雑談が終わった後、茜さんが私に声をかける。

「萌子ちゃん、これつける?」

茜さんが、アイマスクを取り出す。

「いや、すぐそこなんで意味ないですよ・・・それ・・・」

「でも、思い入れがあったりしない? これ」

「そういえば、初めてこの施設に来る時もこのマスクを付けましたからね・・・」

ずーと前のことを思い出す。初日のことだろうか。


「これね、別に装着義務じゃないのよ~。契約書の端っこにこっそり書いてあるんだけどね」

ええーーーーっ! なんだってーーー

「そ、それじゃあ、いったい何のために・・・」

「それはね、この施設に適応性があるかの適性検査なのよん。いやがる女性は、エッチに対しても嫌がる傾向が多いから、付けない場合は、お断りすることもあるのよ」

へ、へぇえーーー。ってことはあれか? 初日の時点で全く機にせず付けてしまった私は、エッチな子である素質があったってことなのか!?


「もっとも、これだけでは判断できないからね。付けない場合は、そのあとの対応もいろいろあるんだけど、萌子ちゃんは全く問題なく、適正だったというわけね。エッチな子ね~」

ウリウリと私を突っつく。男性の前では、まだ恥ずかしくなってしまう。

賢さんも笑っている。もーー。


そして、楽しく話し合いながら、あっという間に病院にたどり着いた。すぐ隣なわけだし。




病院に入ってから、茜さんが受付を済ませる。


私は暇なので、イスに座って病院内部を眺める。

ピンク色の服を着たナースさんがいくらか適当に歩いている。

私には、ナースさんたちは皆、ナースではなく、ナースのコスプレをしたお姉さんにしか見えなかった。

それほどまでに、露出している。胸は、ちょっとでもふれたら、胸の谷間からブラジャーが飛び出てしまうぐらい。下は、短すぎるスカートだ。少しでも下から見たら、パンツが見えてしまうであろう。どの人もとってもセクシーな感じだ。

さ、流石は、エロ病院。私がもし男性なら、お姉さまに飛びついちゃうのかもしれない。みんな魅力的だなぁと思う。


そう考えていると、茜さんが手続きを終わらせて、戻ってくる。

「お待たせ。それじゃいきましょ、萌子ちゃん」

その後、エロナースさんの一人に部屋を案内されて、私たちは廊下を歩いた。




病院の待機室に入る。

待機室といっても、ここは診断室のようで、部屋は狭く、
一般の病院の診断室とそう変わりはない。

エロナース・・・いや、看護士としよう。看護士に指示され、私はベッドの上に座る。

茜さんも私の隣に座る。


私は茜さんがそばにいると、とっても落ち着く。これからどんな手術が待ち受けていても茜さんがそばにいてくれるなら、我慢できると思う。

茜さんもそんな私の考えを読みとって、同行してくれたのであろう。とてもありがたい。


「萌子ちゃん。怖くない? だいじょうぶ?」

茜さんはいつもと違い、丁重に気遣ってくれる。

「茜さんがいるなら大丈夫です!」

私は不安をけちらし、ぐっと強い表情で茜さんを眺める。
茜さんはそれを聞いてとてもうれしそうに、笑顔を見せた。いつもの腹黒は見えない。茜さんが私に思ってくれることは真剣なんだと思う。


そして、白いブラックスフィア・・・いや、ホワイトスフィアと名付けよう。

ホワイトスフィアのケーブルを私に取り付けられる。

その後、数分待つと、べつの看護士から、手術室の案内をすると言われ、私と茜さんは、待機室を出る。


いよいよ手術開始されるらしい。

案内の元、廊下を移動して、入るべき部屋にたどり着く。
そして、扉が開く。


そこには、博士と、ドクターが待機していた。
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